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山口県環境基本条例

平成 7年12月25日
改正 平成18年 3月20日
山口県条例第35号

目次 
 前 文
 第1章 総 則(第1条−第7条)
 第2章 環境の保全に関する基本的施策
  第1節 施策の基本方針等(第8条−第12条)
  第2節 環境の保全のための施策(第13条−第23条)
  第3節 地球環境保全の推進(第24条)
  第4節 施策の推進体制の整備(第25条)
 附 則
 私たちのふるさと山口は、中央部を中国山地が走り、日本海、響灘、瀬戸内海と三方を海に囲
まれ、山陰と山陽という二つの異なる環境特性を有することから、多彩で豊かな自然を形成して
おり、古くから私たち県民に種々の恵みをもたらしてきた。
 私たちは、このように環境から多くの恵みを受ける一方で環境へ様々な影響を及ぼす営みを行
ってきたが、今日の資源やエネルギーを大量に消費する諸活動は、環境への負荷を著しく増大さ
せ、環境の有する復元能力を超える規模となり、その地球全体の環境に及ぼす影響が懸念される
に至っている。
 良好で快適な環境の恵みを享受することは私たちの権利であるとともに、健全で恵み豊かな環
境を将来の世代に引き継いでいくことは私たちの責務である。
限りある環境の中で生きる私たちは、すべての者の参加の下に、環境への負荷の少ない持続的な
発展が可能な社会を構築していかなければならない。
 ここに、現在及び将来の県民すべてが健康で文化的な生活を営む上で必要とする潤いと安らぎ
のある快適な環境の保全と創造を目指すため、この条例を制定する。

   第1章 総 則

 (目的)
第1条 この条例は、環境の保全について、基本理念を定め、並びに県、事業者及び県民の責務
 を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環
 境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の県民の健康で文化
 的な生活の確保に寄与することを目的とする。
 (定義)
第2条 この条例において「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響であっ
 て、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
2 この条例において「地球環境保全」とは、人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の
 破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境
 に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに県民の健康で
 文化的な生活の確保に寄与するものをいう。
3 この条例において「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に
 伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質
 が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地
 の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関
 係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。
 )が損なわれることをいう。

(環境の保全についての基本理念)
第3条 環境の保全は、現在及び将来の県民が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受できるととも
 に、限りある環境が将来にわたって良好な状態で維持されるように、適切に行われなければな
 らない。
2 環境の保全は、環境への負荷をできる限り低減することその他の環境の保全に関する行動が
 すべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行われることにより、健全で恵み豊か
 な環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会が構築されることを旨と
 して行われなければならない。
3 地球環境保全は、地域の環境が地球全体の環境に深くかかわっていることにかんがみ、すべ
 ての者の参加による環境の保全に関する地域的取組により、着実かつ積極的に推進されなけれ
 ばならない。

(県の責務)
第4条 県は、環境の保全に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有す
 る。
2 県は、市町村が行う環境の保全に関する施策を支援するように努めなければならない。

第5条 削除

(事業者の責務) 第6条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄  物等の処理その他の公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するために必要な措置を講ずる  責務を有する。 2 事業者は、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動  を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処  理が図られることとなるように必要な措置を講ずる責務を有する。 3 事業者は、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動  を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が使用され又は廃棄されることによる  環境への負荷の低減に資するように努めるとともに、その事業活動において、再生資源その他  の環境への負荷の低減に資する原材料等を利用するように努めなければならない。 4 前3項に定めるもののほか、事業者は、その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低  減その他の環境の保全に自ら努めるとともに、県が実施する環境の保全に関する施策に協力す  る責務を有する。 (県民の責務) 第7条 県民は、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活に伴う環境への負荷の低減  に努めなければならない。 2 前項に定めるもののほか、県民は、環境の保全に自ら努めるとともに、県が実施する環境の  保全に関する施策に協力する責務を有する。

   第2章 環境の保全に関する基本的施策

     第1節 施策の基本方針等

(施策の基本方針)
第8条 環境の保全に関する施策の策定及び実施は、第3条に定める基本理念にのっとり、次に
 掲げる施策の基本方針に基づき、総合的かつ計画的に行われなければならない。
 一 環境の保全上の支障を未然に防止するとともに環境を良好な状態に維持することによって、
  県民の健康を保護し、及び生活環境を保全すること。
 二 生態系の多様性の確保、野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保を図り、多様な
  自然環境を適正に保全することによって、人と自然との良好な関係を維持すること。
 三 森林、農地、水辺地等における身近な自然環境を保全することによって、人と自然との豊
  かなふれあいを確保すること。
 四 資源及びエネルギーの有効利用、廃棄物の減量等を推進することによって、環境への負荷
  の少ない事業活動及び日常生活への転換を促進すること。

(環境基本計画)
第9条 知事は、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、環境の保全に関
 する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を策定しなければならない。
2 環境基本計画は、次に掲げる事項を定めるものとする。
 一 環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱
 二 前号に掲げるもののほか、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために
  必要な事項
3 知事は、環境基本計画を策定するに当たっては、あらかじめ山口県環境審議会の意見を聴か
 なければならない。
4 知事は、環境基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(施策の策定等に当たっての配慮)
第10条 県は、環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっては、
 環境基本計画との整合を図る等環境の保全について配慮するものとする。

(県民の意見の反映)
第11条 県は、環境の保全に関する施策を策定し、及び実施するに当たっては、県民の意見を
 反映させるように努めるものとする。

(年次報告)
第12条 知事は、毎年、県議会に、環境の状況及び環境の保全に関する施策について報告する
 とともに、これを公表しなければならない。
    第2節 環境の保全のための施策

(環境影響評価の推進)
第13条 県は、土地の形状の変更、工作物の新設その他これらに類する事業を行う事業者が、
 その事業の実施に当たりあらかじめその事業に係る環境への影響について自ら適正に調査、予
 測又は評価を行い、その結果に基づき、その事業に係る環境の保全について適正に配慮するこ
 とを推進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(規制の措置)
第14条 県は、公害の防止を図るため、人の健康又は生活環境に係る環境の保全上の支障の原
 因となる行為に関し、必要な規制の措置を講じなければならない。
2 県は、自然環境の保全を図るため、自然環境の適正な保全に支障を及ぼすおそれがある行為
 に関し、必要な規制の措置を講じなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、県は、環境の保全上の支障を防止するため、必要な規制の措置
 を講ずるように努めなければならない。

(助成の措置)
第15条 県は、事業者又は県民が環境への負荷の低減のための施策の整備その他の適切な措置
 をとることを助長するため、必要かつ適正な経済的な助成の措置を講ずるように努めるものと
 する。
(環境の保全に関する施策の整備等の推進)
第16条 県は、緩衝地帯その他の環境の保全上の支障を防止するための公共的施設の整備及び
 下水道、廃棄物の公共的な処理施設その他の環境の保全上の支障の防止に資する公共的施設の
 整備を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。
2 県は、絶滅のおそれのある野生動植物の保護増殖その他の環境の保全上の支障を防止するた
 めの事業及び森林の整備その他の環境の保全上の支障の防止に資する事業を推進するため、必
 要な措置を講ずるものとする。
3 前2項に定めるもののほか、県は、公園、緑地その他の公共的施設の整備その他の自然環境
 の適正な整備及び健全な利用のための事業を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(環境への負荷の低減の促進)
第17条 県は、環境への負荷の低減を図るため、事業者及び県民による資源及びエネルギーの
 有効利用並びに廃棄物の減量が促進されるように、必要な措置を講ずるものとする。

(景観の形成)
第18条 県は、地域特性に配慮した良好な景観が形成されるように、必要な措置を講ずるもの
 とする。
2 県は、公共事業の実施に当たっては、周辺の景観との調和に配慮するとともに適切に景観を
 形成するように努めるものとする。

(環境の保全に関する教育、学習の促進)
第19条 県は、環境の保全に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実により、事業者
 及び県民が環境の保全についての理解を深めるとともにこれらの者の環境の保全に関する活動
 を行う意欲が増進されるようにするため、必要な措置を講ずるものとする。

(民間団体等の自発的な活動の促進)
第20条 県は、事業者、県民又はこれらの者の組織する民間の団体(以下「民間団体」という
 。)が自発的に行う緑化運動、再生資源の回収活動その他の環境の保全に関する活動が促進さ
 れるように、必要な措置を講ずるものとする。

(情報の提供)
第21条 県は、環境の保全に関する教育及び学習の振興並びに民間団体等の自発的な環境の保
 全に関する活動の促進に資するため、個人及び法人の権利利益の保護に配慮しつつ環境の状況
 その他の環境の保全に関する必要な情報を適切に提供するように努めるものとする。

(調査の実施等)
第22条 県は、環境の状況に関する調査その他の環境を保全するための施策の策定に必要な調
 査を実施するものとする。
2 県は、環境の保全に関する研究が推進されるように、必要な措置を講ずるものとする。

(監視等の体制の整備)
第23条 県は、環境の状況を把握し、及び環境の保全に関する施策を適正に実施するために必
 要な監視、測定等の体制の整備に努めるものとする。
    第3節 地球環境保全の推進

第24条 県は、地球の温暖化の防止、オゾン層の保護その他の地球環境保全に資する施策を推
 進するものとする。
2 県は、国、ほかの地方公共団体及び民間団体等と協力して、環境の保全に関する調査、研究、
 情報提供、技術協力等を行うことにより、地球環境保全に関する国際協力の推進に努めるもの
 とする。
    第4節 施策の推進体制の整備

第25条 県は、市町村及び民間団体等と連携しつつ、環境の保全に関する施策を積極的に推進
 するための体制を整備するものとする。

 附 則

           
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
    (以下略)