その他の動物カブトガニ

学名 Tachypleus tridentatus (Leach, 1819)
科名 カブトガニ科
和名 カブトガニ
山口県カテゴリー 2018 絶滅危惧I類(CR+EN)
2002 絶滅危惧IA類(CR)
環境省カテゴリー 2019 絶滅危惧I類(CR+EN)

提供:原田 直宏(2012.7.7撮影)

形態・生態

カブトガニ類は、特異な形態をしている。丸く盛り上がった馬蹄形の背甲をもつ前体と、外縁にならぶ縁棘と長い尾剣をもつほぼ六角形の後体からなる。本種の成体の前体幅は、雌で30cm、雄は25cmほどで、体長はその約2倍である。前体の前縁は雌では丸いが雄では凹みがある。成体になるまでは雌雄同じ形である。現存種は世界で4種で、日本には本種のみ生息する。アメリカカブトガニは北アメリカ大陸東岸、他の3種はアジア大陸東南海域に分布している1。「生きている化石」とよばれる。

生息・生育状況

本種は、干潮時に砂泥質の干潟ができ、産卵できる砂場がある沿岸域に生息する。産卵は満潮時に高い位置の砂場で行なわれる。砂中でふ化した幼生は干潟に分散し、そこで脱皮を繰り返し成長する。10齢になると少し沖に移動する。10年近くかけて成長した成体は繁殖地から離れた沿岸域でも生息する。

選定理由

かつては瀬戸内海と九州北部にごく普通に多数見られたが、各地で激減している。特に瀬戸内海においては、県内のわずかな海域と広島県の狭い区域を除けばほぼ絶滅状態にある。

減少等の要因

埋立と護岸工事、海水汚染が考えられる。産卵に適した砂浜や幼生が育つ干潟が減少し悪化した。有機スズを高濃度に蓄積したり、様々な奇形胚が発生するなど、化学物質による汚染もある。

【執筆者:原田 直宏】