13.下関市彦島 ― 海峡を渡る鳥 ― | ||
鳥相(ヒヨドリの渡り)季節(秋) 下関市彦島 | ||
概 要 彦島は本州の最西端に位置するため、陸づたい、島づたいに渡っていく渡り鳥が多く集まり通過する地点である。老の山(標高106m)からは彦島全体が見渡せ、南に海峡を挟んで北九州市、北に六連島泊地を望んですばらしい眺望を誇る。また、彦島南端の高台にある下関南霊園からは、ヒヨドリが海峡を渡る出発点である大山から、対岸の小倉・門司までを一望できる。 |
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探 鳥 秋、北海道や本州で繁殖したヒヨドリは、冬の寒さや餌不足を補うために集団を作って南に移動する。渡りのコースは決まっており、しかも日中に移動するため観察が容易である。ヒヨドリの渡りは10月に入ると始まり、中旬が最盛期になる。天候に左右され、晴れの日はよく渡るが雨の日はほとんど渡らない。特に前日、前前日に雨が降り続いた後の晴れた日は、大群が渡っていく。下関地区から九州に渡る場合、長府方面から直接九州に渡ることもあるが、ほとんどが老の山の上空を通過し、彦島の南西にある大山(112m)に集まってから関門海峡を九州へ渡っていく。春の渡りは、関門橋の先の部崎から本州側の千鳥浜・小月方面に入る。この時期、ヒヨドリをねらうタカ類も南下し、さらにハチクマの渡りも見られる。また、台風などの後には迷鳥も現れる。老の山公園や竹の子島を歩けば、ミヤコドリなどの思わぬ鳥に会えるかもしれない。 |
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