14.豊田町狗留孫山 ― 修験道の山 ― | ||
鳥相(森林)季節(初夏) 豊田町狗留孫山 | ||
概 要 狗留孫山(標高616m)は西中国山地の最西端に位置し、古くから修験道の霊場として知られている。中腹から9合目付近までスギやヒノキ、シイなどの古木や竹林がうっそうと繁るが、中でも一本杉は樹齢千年を数える巨樹で、当山の歴史を物語るものである。豊かな自然林は動物にとって絶好のすみかで、華山の方から迷い込んでくるシカもいる。 修禅寺は、大同2年(807)に弘法師が開いたと伝えられ、かつては朝廷や藩主の祈願所であった。本尊の十一面観音菩薩座像は弘法大師の作と伝えられている。 |
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探 鳥 狗留孫山は、本州と九州を結ぶ渡り鳥の通過コースになっている。麓の駐車場から参道を修禅寺まで登り、奥の院まで行くコースがおすすめである。駐車場付近の林にはエナガ、シジュウカラ、ヤマガラなどのカラ類、渓流にはカワガラス、キセキレイが見られ、オオルリも渓流沿いの木立でさえずる。駐車場から修禅寺の参道に入るとスギの巨木が並び、昼なお暗い深山の様相を見せる。修行の山としてアカガシ、コジイなどの自然林がよく保存されており、昭和15年(1940)には国の名勝にも指定された。一帯にはコゲラ、アオゲラなどのキツツキ類やヤブサメ、イカルなどが多く、さらに、さえずりを頼りに木の間を探るとキビタキの姿を観察できる。また、カッコウ、ホトトギスの声も聞くことができる。 修禅寺で少し休息する間に聞く野鳥のさえずりは、最高である。奥の院まで行き、そこでしばらく待っていると、キビタキなどが水を飲みにやってくるかもしれない。さらに頂上まで登るコースがある。 |
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