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報道記録
報道年月日 2016/09/14
報道機関名 日本経済新聞
会員名 帝人㈱徳山事業所
タイトル 帝人、「川下」を強化 車部品の米社買収
報道記録の内容 帝人は同社として過去最大の企業買収の相手として、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)加工の米コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(ミシガン州)を選んだ。繊維をシート状にして部品に加工する同社の技術は、帝人が得意とする炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と共通点が多い。相乗効果を早期に出して炭素繊維シェア首位の東レを追う。
炭素繊維市場は今後も拡大が予測される。現在は航空機での採用が多いが、今後のけん引役は自動車だ。炭素繊維各社は事業拡大には最終メーカーに近い「川下」を強くする戦略に重点をおく。
米コンチネン夕ル社は米ビッグスリーなど完成車メーカーと直接取引し、ボディーにあたる「外板」に強い。帝人は米ゼネラル・モーターズ(GM)と炭素繊維を使った車の骨格部品の開発も進める。外板の事業も取り込むことで他の自動車大手への提案力を高める。
ただ自動車に多く使われる鉄に比べ、コスト面や加工の精度面で課題は多い。買収後に軽量素材の技術力をいかに高められるか。鉄やアルミなど素材間での競争が激しくなるなか、自動車大手との取引拡大の鍵を握る。
三菱レイヨンは13日、帝人による買収を受け、米コンチネンタル社と検討していた合弁事業について「白紙撤回して、北米市場への新たなアプローチを検討する」との考えを示した。今後は別の部品企業との協業を探る。
米コンチネンタル社の買収を巡っては、韓国財閥ハンファグループ傘下の部材メー力ーのほか韓国LGグループ、化学最大手の独BASFも意欲を示していたという。
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