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報道記録
報道年月日 2017/01/16
報道機関名 循環経済新聞
会員名 ㈱トクヤマ徳山事業所
タイトル 存在感増すセメント再資源化 燃料代替率をさらに向上
報道記録の内容 セメント業界は多様な廃棄物・副産物を使用しており、2015年度のセメント1トン当たりの代替原燃料としての使用量は475キログラムに及び、廃棄物最終処分場やリサイクル施設に替わる重要なインフラとなっている。11月29、30日に、(一社)セメント協会主催で麻生セメント田川工場(福岡県田川市)とトクヤマ南陽工場(山口県周南市)を訪ねた。共通しているのは、「廃プラをもっと使いたい」だ。

トクヤマ南陽工場 インテグレーションの強み 焼却灰から廃石膏ボまで

総合化学メーカーのトクヤマは、セメント事業としては徳山製造所内の南陽工場と鹿島工場(茨城県神栖市)を持つ。鹿島工場は特殊品製造がメインであり、同社のセメント製造の約90パーセントは南陽工場が手掛けている。
徳山製造所はもともと輸入に頼っていた基礎化学原料のソーダ灰を国産化するために操業を開始した。化学工業は一面では副産物の有効利用で事業や製品を多角化してきた面があり、トクヤマはその代表例と言える。
そもそも、セメント製造事業も、基礎化学品などの製造で発生する副産物を利用する観点から出発した。徳山製造所は、「無機・有機化学、セメント、電子材料などの工場が複合的に集積しているインテグレーション工場」(同社)なのだ。
セメント製造の南陽工場のクリン力製造能力は年間477万6000トンで、国内では第2位の能力を持つ。
規模もさることながら、その際たる特徴は、同製造所で発生する産業廃棄物38万9000トン(15年度)に対して、内部リサイクル(34万6000トン)と外部リサイクル(2万1400トン)、焼却(2万1900トン。燃え殻もリサイクル)に対して、埋立処分は400トンで、ゼロエミッション率は99.9パーセントに上る。社内有効利用率も94.3パーセントと圧倒的だ。木くずなども利用する自家発電所も有しており、552メガワットの電力を賄っている。
このゼロエミッションや社内有効利用を支える要になっているのが、セメント製造事業だ。
南陽工場でのセメント製造事業の特徴は、自ら石灰石鉱山を有している麻生セメントなどと異なり、九州などにある他社から石灰石を購入して行っている点と外洋船舶も停泊できるバースを持つ臨海工場であるという点だ。
原料入荷や製品出荷はもちろん、原燃料代替のための廃棄物・副産物を関東や関西など各地から受け入れることができる。
受け入れる廃棄物の多角化、利用するための技術開発にも積極的に取り組んできた。
01年には自治体で発生する一般廃棄物の焼却灰・飛灰を代替原料にするため、字部興産と合弁で「山ロエコテック」(山口県周南市)を設立し、翌年から営業運転を開始した。さらに、11年にはチヨダウーテと合弁で「トクヤマ・チヨダジプサム」を設立、本社工場(三重県川越町)と関東工場(千葉県袖ケ浦市)で廃石膏ボードのリサイクル事業を立ち上げた。

廃プラ増で燃料代替向上へ

南陽工場で現在稼働しているセメントキルンは3号と4号、5号キルンで、主力は5号だ。3基のキルンのうち2基を常時稼働させ、在庫を貯め込まずに製造、出荷している。
塩素を含む廃棄物・副産物を利用するために塩素バイパスを2基有する。
下水汚泥なども含めてさまざまな産業廃棄物を高度な技術で利用する仕組みをつくっているが、産業廃棄物処理業界としては大量の廃プラを利用してくれる受け皿としてよく知られるところだろう。
工場内に専用の廃プラ破砕施設(2基)を持っており、現在、処理能力年間約10万トンに対して、7万トンを処理している。稼働を始めた当初は硬質系プラを中心に粉砕物(フレーク)を加工していたが、固形化の手間削減や燃焼効率向上の観点から、現在ではほぼ軟質系プラを中心に粉砕物(フラフ)を加工している。
廃プラ破砕設備ではまず、2軸式の一次破砕機で粗破砕し、風力選別と磁力選別で不適物を除去した後、二次破砕機で代替燃料として使うために約20ミリメートル角に破砕する。
プラ破砕物(フラフ)はキルン近くにあるバッファータンクに貯める。これをキルンの窯尻部分に設けたバーナーから石炭とともに同時に吹き込む。
廃プラのフラフ利用については、バーナーからの吹き込みの空気圧も重要なノウハウだ。「キルン内の高温が必要な箇所で炉壁に落ちることなく、石炭とともに燃えきってくれることが重要」(同社)であり、長年にわたる試行錯誤の結果、ほぼその技術を会得した。それを生かしたのが、最新鋭のバーナーを導入している5号キルンだ。
現在、南陽工場での燃料代替率(可燃系廃棄物などの利用率)は約20パーセントになっている。今後、5号以外のキルンにも最新鋭のバーナーを導入し、代替率を向上させていきたいとしている。
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