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報道記録
報道年月日 2017/04/14
報道機関名 山口新聞
会員名 やまぐちエコ市場事務局
タイトル 二酸化炭素の資源化研究 山口東京理科大工学部・池上哲太准教授
報道記録の内容 地球温暖化の要因になる二酸化炭素(CO2)。これを効率的に吸着回収し、化学反応で有用物質に資源化する研究に取り組んでいる。「人工光合成」に似た仕組みの実用化を目指しており、山口東京理科大学工学部応用化学科の池上啓太准教授(43)は「地球温暖化と化石資源の枯渇に直面する中、循環型社会に貢献したい」と意気込む。
太陽光をエネルギー源にし、CO2を有用な化学原料や燃料などを製造する試み。当面の目標原料は一酸化炭素で、将来的にはメタン製造も目指す。主に工場などから排出されるCO2を有効利用したいという。
研究では、光を受けると化学反応を進める光触媒と特殊な吸着剤を活用。光触媒単独ではCO2を引き付ける力が弱いため、吸着剤を使い反応効率を高めている。具体的には光触媒材料としてチタン系酸化物を使い、ナノ粒子化して吸着剤に張り付ける。
光触媒反応を促すために「還元剤」として水素も使うことにしており、「水素は県内で利活用が進んでおり、県内資源を最大限に生かしたい」と話す。
県内は有数の工業地帯を抱え、CO2の排出量が多いことから「少しでもクリーンな社会に貢献したい」と強調。実用化には10年以上かかるとみているが、「将来的には太陽光とCO2と水素だけで化学原料や燃料がどんどん製造できるようになる」と胸を膨らませている。
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