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報道年月日 |
2018/09/04 |
報道機関名 |
山口新聞 |
会員名 |
三菱造船(株) |
タイトル |
三菱重 欧州高級フェリー参入へ 下関、長崎の生産設備増強 |
報道記録の内容 |
三菱工業がクルーズに使われる高級フェリーの欧州市場に参入することが3日、分かった。課題である造船事業再建の柱にしたい考えだ。下関造船所(下関市)と長崎造船所(長崎市)の生産設備を増強し、欧州からの受注にも対応できるようにする。
三菱重工が全額出資する三菱造船(横浜市)の大倉浩治社長が共同通信のインタビューで「われわれは欧州を向いている。(高級フェリーの)価格や性能面で欧州勢に勝たなければならない」と述べた。
既に欧州で受注活動を進めており、早期の成約を目指す。将来、アジアの高級フェリー市場に参入することも視野に入れている。
高級フェリーは「ロパックス」と呼ばれ、人と貨物を同時に運ぶだけでなく、内装が豪華なことが特徴。クルーズが人気の欧州ではさまざまなタイプが運航している。三菱造船は、設計や施工で技術力を生かせば需要を取り込めると判断した。
現在は国内向けのフェリーなどを造っている下関造船所の生産体制を効率化する。液化天然ガス(LNG)運搬船などを手掛ける長崎造船所でも、2020年度をめどにフェリーが造れるようにする方針だ。
三菱重工は多額の損失を出した大型客船事業から事実上撤退し、造船事業の立て直しを急いでいる。18年1月に商船の事業を分社化して三菱造船を設立。17年度に千数百億円だった事業規模を10年後に2千億円とすることを目指している。
三菱重工業の造船事業
三菱重工の祖業で、1884年に明治政府から長崎造船局を借り受けて始まった。戦時中には戦艦武蔵を建造した歴史がある。現在はフェリーのほか、液化天然ガス(LNG)の運搬船なども手掛ける。中国や韓国との競争が'激化しており、環境変化に、迅速に対応するため、今年1月に商船の事業を分社化した。
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