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報道記録
報道年月日 2009/11/23
報道機関名 循環経済新聞
会員名 トクヤマ
タイトル セメント製造キルン 廃棄物専用処理へ転用
報道記録の内容 太平洋セメント/トクヤマ

 セメント業界トップシェアの太平洋セメント、5位のトクヤマは、国内セメント需要の急激な減少、来年度のさらなる減産を見込んでおり、能力が余剰になる製造設備の一部を廃棄物処理に転用する考えを示した。

 2009年度上半期のセメント国内需要は、前年同期比14%減の2101万7千トンとなった。セメント各社の9月期中間連結決算は、販売数量の低迷を受けて軒並み減収となった。官公需、民需ともに落ち込みが続くと見られ、今年度の内需は前年度比14%減の4300万トンほどになると想定される。

 現在、セメント工場では、セメント生産の原料・燃料として多量の廃棄物や副産物を受け入れている。昨年度、セメント全社での受け入れ量は2946万7千トンにも上った。原料系廃棄物の使用原単位は、技術的な限界まで高まっており、セメント減産に伴い原料代替の廃棄物・副産物の使用も減少せざるを得ない。

 太平洋セメントは、来年度の国内需要を4千万トン、同社販売量を1544万トンと想定。能力に対し3割ほどが余剰になるため、需要に応じてキルン停止を検討、一部の設備は廃棄物処理を主体とした用途転換を目指す。販売受託や生産委託を含め国内生産体制を抜本的に見直していく。

 トクヤマも来年度内需は振れ幅が大きく見通しが難しいと述べるも、4千万トンを想定。製造量減少が進む中での収益増加として廃棄物処理を一層強化したいとしている。南陽工場(山口県周南市)の3本の焼成キルンの内1本を廃棄物処理の専用炉へ転換、処理後の焼却灰はセメント製造原料に用いることを具体的に検討する。
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