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報道年月日 |
2021/11/22 |
報道機関名 |
日本経済新聞 |
会員名 |
宇部興産 |
タイトル |
バイオ分野のファウンドリー育成 脱炭素で化学原料生産 |
報道記録の内容 |
熊本県への工場進出を発表した台湾積体電路製造(TSMC)は「ファウンドリー」と呼ばれる半導体の受託生産会社だ。こうしたファウンドリーをバイオ分野で育てようとしているのが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進めている「バイオものづくりプロジェクト」だ。
NEDOによると、欧州ではバイオプロセスで様々な化合物を作る中規模プラントがオランダなどで稼働しているほか、米ローレンス・バークレー国立研究所は「アジャイル・バイオ・ファウンドリー」という設備を運営するなど、この分野の研究競争が激しくなっている。
目標の生産物はまず、各種の化学原料やプラスチックだ。石油など化石資源を使った化学プロセスを、微生物や植物を利用したバイオプロセスに置き換える。有用なたんぱく質や食品の機能性物質、医薬中間体の生産にも取り組む。遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集技術などで改良した微生物や植物を使うことで、低コスト・省エネルギーの物質生産を実現する。
NEDOは2016~20年度に「スマートセルプロジェクト」を実施。微生物や植物細胞を使って有用な物質を生産する効率を高める研究に取り組んだ。この成果が今回のプロジェクトの土台になっている。
研究開発項目として「バイオ資源活用促進基盤技術開発」「生産プロセスのバイオファウンドリ基盤技術開発」「産業用物資生産システム実証」の3つを設定。それぞれで企業や大学から研究テーマを募って研究委託や研究助成を進めている。
10月には関東でのバイオファウンドリー展開を目指して、バイオベンチャーのグリーン・アース・インスティテュート(GEI)と協和発酵バイオが共同で千葉県内に3000リットル規模の発酵槽を作ることが決まった。
プロジェクトマネージャーを務めるNEDO材料・ナノテクノロジー部の林智佳子氏は「近年のバイオものづくりでは人口知能(AI)など情報技術の活用も極めて重要だ」と語る。世界と競争できるバイオファウンドリーが日本に生まれるか。プロジェクトがその行方を左右する。
<プロジェクトの概要>
名称:カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発(バイオものづくりプロジェクト)
内容:工業化に向けたバイオ生産プロセスを開発。解析システムの開発と併せてバイオファウンドリー基盤を整備する
期間:2020~26年度
予算:38億円(21年度)
参加組織:NEDOが運営。花王、宇部興産、東レ、出光興産、大成建設、産業技術総合研究所など
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関連URL |
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