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報道記録
報道年月日 2022/01/18
報道機関名 日本経済新聞
会員名 日本製紙
タイトル CO2吸収多い苗木生産 日本製紙、30年に1000万本
報道記録の内容  日本製紙は二酸化炭素吸収量が従来より5割多いスギやヒノキの苗木の生産に乗り出す。通常の品種と比べ約5割速く育つ過程でより多くの二酸化炭素を取り込める。国内森林の二酸化炭素吸収量は排出量の4%にあたるものの、今後は高齢化で減る見通し。森林業者にとっても売り上げを早期回収できる新品種で林業を維持しながら脱炭素につなげられる。    
 日本製紙が育てるのは成長が速いなどの特徴を持つ特定苗木(エリートツリー苗)。樹木は育つ過程で二酸化炭素を吸収するため、成長が速いほど同じ期間で取り込む二酸化炭素の量は増える。
 日本製紙は大分県や静岡県など国内7拠点でまず2024年度に60万本の苗木を生産し、25年春に出荷を始める。森林総合研究所などから種を購入し、山地などに植えられる大きさに育てる。30年に1000万本を出荷する計画だ。
 スギなら樹齢30年ほどで伐採できる。従来の50年以上から早まり、森林業者は植林から伐採、出荷までの期間を短くできる。
 エリートツリーの育成に必要な事業者の資格も取得した。
 同社は国内に400カ所、約9万ヘクタールの社有林を持つ。苗木は社有林に植えるほか、森林業者に販売する。価格は従来と同じ1本200円程度とする。
 森林を今後も二酸化炭素の吸収源とするには、国産木材の利用促進と植え替えが欠かせない。林野庁は苗生産を足元から3500万本増やし30年に1億本とする目標を掲げる。
 このうちエリートツリー苗は10倍超の3000万本に増やす。日本製紙が生産に参入すれば、既存業者が対応できない分を補って苗の供給不足の解消につながるものとみられる。
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