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報道記録
報道年月日 2022/01/30
報道機関名 山口新聞、朝日新聞
会員名 山口県など
タイトル グランプリに金崎さん 2050年の当たり前テーマの廃棄物アートコン 
報道記録の内容 【山口新聞】
 廃棄物を使ったアートコンテストの最終審査会と表彰式が29日、周南市久米の中特ホールディングス(福本ふくみCEO)の新社屋であり、グランプリに岡山県の川崎医療福祉大3年、金崎晟南さんの立体「Has an aura.」が選ばれた。
 廃棄物の再利用や環境保全の重要性を考えるきっかけにと、同市を拠点に廃棄物処理などを手掛ける中特グループ中核会社の同社が主催。環境省や山口県など後援。「2050年の当たり前」をテーマに、不用品や廃棄物を再利用して付加価値の高い物を生み出すアップサイクル作品を募り、全国のアーティストらから123点が寄せられた。
 1次のコンセプト審査を通過した12組が作品を制作して臨んだ。マイクロプラスチックのスノード―ム、ペットボトルキャップのモビール(動く彫刻)、薬のシートで造ったランニングシューズなどが並ぶ海上で作者が製作意図をプレゼン。審査委員の高田隆徳山大学長、現代美術作家の中野良寿山口大教授、橋本CEOらと質疑応答した。
 金崎さんの受賞作は幅50センチ、奥行き57センチ、高さ47センチ。発泡スチロールの土台に特殊塗料で顔を形成、胴体に端切れ布を貼り、体内部分はパソコンやラジカセの電子基板を組み合わせた。石こう製の右手は握手を求める。「捨てられて人とのつながりを失い無になってしまったものに意思を持たせ、人に向けてのアプローチをしかけた」と金崎さん。ごみの集合体が出す人のような気配、オーラで気持ちの悪さ、違和感を催させることで「求めて買われたものがごみになる悲しさを伝えたかった」という。
 12作品中、11点は1年間、新社屋のオープンスペースに展示する。
 コンテストは昨年12月の本社屋の完成に合わせて立ち上げた、イノベーションを起こし、社会の課題を解決する「COIL(コイル Chutoku open Innovation Labの頭文字)」プロジェクトの第1弾。審査委員長を務めた建築照明デザイナー、橋本季和子さんは「完成度が高く、日本、世界に広がっていくポテンシャルを感じた。アート作品としてだけでなく、環境への配慮や今後の影響力などさまざまな視点で審査したので、2050年の未来に向けての強いメッセージになる」と話した。


 【朝日新聞】
 廃棄物を使ったアート作品のコンテストが1月29日、廃棄物処理などを手がける中特ホールディングスであった。この日の最終審査会で各賞を選んだ。グランプリには川崎医療福祉大学3年の金崎晟南さんの作品が輝いた。
 廃棄物と環境について考えることが当たり前の社会をつくろうと初めて企画した。全国から123点の応募があり、一次選考を通った12点の作品が会場に展示され、製作者がプレゼン。大学教授らが審査した。ペットボトルで作ったドレスや舞い上がる羽根、段ボールのみこしをはじめ、プラスチック、アルミ缶、レシートなどいろいろな廃棄物を素材にした作品が並んだ。
 グランプリの金崎さんは、電子基板や布、石膏などで握手を求めるロボットを制作した。廃棄物が意思をもち、人とのつながりを求めることを表現した。不要になったものに再び意識を向けてもらおうと思ったという。
 「捨てられたら、人とのつながりがなくなってしまう。自分が捨てたものがよみがえって、もう一度つながりを持てるというリサイクルを体感してほしい」


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