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報道年月日 |
2022/02/21 |
報道機関名 |
朝日新聞 |
会員名 |
海洋ごみ |
タイトル |
「アップサイクル」海から 身近なグッズで環境啓発 |
報道記録の内容 |
漁網のかばん、プラスチックごみのピアス…。不用品に新たな価値を付け再利用する「アップサイクル」が、漁業の現場や海岸で広がっている。職人らによって、廃棄物が唯一無二の商品に変身。収益の一部を環境保全活動に充てる団体もあり、「手に取りやすいグッズから身近な環境問題を考えてほしい」との思いも込められている。
カラフルで奇抜なデザインが目を引くポーチやコインケースはウエットスーツを作る際に余った端材が材料。宮城県石巻市の「ファン・クリエーション」が、2010年5月から手掛ける。「処理費がかかる産業廃棄物を、世界に一つだけの商品に生まれ変わらせたい」との思いが原点で、東日本大震災では、職を失った被災者の雇用に貢献。復興支援母店ティアを中心に人気が出た。
日本財団の支援を受け海洋ごみ削減に取り組む一般社団法人「アライアンス・フォー・ザ・ブルー」では、廃棄されるナイロン製漁網でかばん作りを始めた。複数の企業がリレーのように役割分担し①漁師が使い終えた網を北海道厚岸町で回収②愛知県一宮市で裁断、加熱しペレットに加工③大阪市のアパレル資材商社が糸を紡ぎ、布を織る④兵庫県豊岡市の地域ブランド「豊岡鞄」のメーカーがかばんに仕立てる。漁網の配合率は25%で、海にちなみ青を基調とした。昨年10月に発売し、売れ行きは好調という。担当者は「資源を循環させ、100年後の子どもたちにきれいで豊かな海を残したい」と話す。
環境省によると、19年度に回収した国内の漂着ごみは計約2万7千トン。10~19年度に実施した調査では、人工物のごみを個数ベースで分類すると、上位10種類の大半がペットボトルや漁具、ロープ類などプラスチック製品だった。
「海に関心がない人にも、現状を伝える手掛かりに」。アップサイクルに取り組む金沢市の合同会社「カエルデザイン」は、19年から障害者就労支援として、海洋プラスチックごみから手作りのアクセサリー製作を始めた。海岸清掃で集め、色ごとに選別したごみを熱で溶かして作るプラ板は、素材や劣化具合で毎回違った色合いや模様になるのが魅力の一つだという。
ごみは人工物に限らない。徳島県鳴門市でリユースショップを経営する「スターフィッシュ」は、海岸の流木をぬくもりあるペンにアレンジ。代表の黒川剛史さんは「ごみ問題を自分ごととして捉えるきっかけになる。物に対し『まだ使える、捨てなくてよい』という考えが広まると良い」とアップサイクルの普及に期待を込めた。
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