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報道年月日 |
2011/03/01 |
報道機関名 |
朝日新聞 |
会員名 |
岩国ウッドパワー |
タイトル |
バイオマス発電所 再出発 |
報道記録の内容 |
生物由来資源(バイオマス)を使う、国内初の1万キロワット級バイオマス発電所として2006年1月に稼働した岩国ウッドパワー(IWP)。稼働率が低迷し、08年度から3年連続で赤字経営が続いていたが、今年1月、全国6カ所で風力発電所を運営するエムアンドディーグリーンエネルギー(東京)が子会社化。新たな経営体制の下で再出発することになった。
これまでの赤字の理由は、燃料となる木材チップが思うように確保できなかったためだ。二酸化炭素(CO2)の排出削減が一般企業にも求められる中、電力会社や自前の発電所を抱える大工場などが、CO2排出量に加算されないバイオマス燃料を石炭に混ぜて使うようになり、木材チップの価格が高騰。稼働率は想定の5割程度に落ちた。
こうした問題を解決しようと、新たな体制では、木材リサイクルを手がける飯森木材(宇部市)の飯森浩一社長が発電所長に就任。チップの確保を容易にし、調達の見通しに合わせて発電所を効率よく稼働させることができるようになるという。
IWPの高岡康行社長は「燃料調達から発電、売電まで、それぞれのノウハウを持つ企業が横断的に経営に加わった。国内のバイオマス発電事業ではおそらく初めてのビジネスモデルでしょう」と胸を張る。
2月下旬、IWPのチップヤードには2千?の木材チップが山と積まれていた。乾燥した建築廃材と、山林での工事などで発生する生木がほぼ半々ずつ。現在は24時間ほぼフル稼働が続く。
親会社のエムアンドディーグリーンエネルギーは、4月から中京や関西で電気小売り事業に乗り出す。「CO2を生まない電力を使いたい、という企業はますます増えるが、風力だけでは発電量が安定しない。核となるのはIWPの電気。岩国産のエコなエネルギーを全国に売っていきたい」と高岡社長は話した。
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