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報道記録
報道年月日 2007/09/26
報道機関名 読売新聞
会員名 兼氏食品
タイトル 仕事人2007 食の将来考え新商品 兼氏食品社長
報道記録の内容 食の将来考え新商品
兼氏食品社長 兼氏佐憲さん(73)

 宇部市の兼氏食品は、豆腐製品に加え、豆腐やおからを材料とした様々な商品の開発や販売を積極的に進めている。特に「豆腐コロッケ」は、同市発の優れた新商品として注目を集め、地産地消として同市の学校給食にも採用されている。社長の兼氏さんに、新商品にかける思いを聞いた。(松村徹夫)

−「豆腐コロッケ」を開発するきっかけは。
 3年ほど前、スーパーから、豆腐主体のコロッケを作ってほしいと依頼されました。業界内で競争が厳しいなか、ほかにできないものをと、試行錯誤の末、できあがったのが、この商品。ほとんど豆腐だけでつくった自信作で、製法などにかかわる特許も取得しました。

−ほかにどんな商品がありますか。
 おからこんにゃくを混ぜたのが、おからこんにゃくの「ダイエット伝説」。低カロリーで食物繊維が多いだけでなく、加熱すると肉や魚のような食感になります。賞味期限を飛躍的に伸ばした「ドライおから」、丸い形のまま盛りつけできる卵豆腐「月の雅」、おから茶「黄金茶」などもあります。

−なぜ次々と新しい商品を手がけているのですか。
 戦中、戦後と貧しい食生活の中を生きてきました。学校の運動場にはカボチャやイモが植えられ、大根の葉やイモのつるなども食べました。そんな中で育った人間として、食の将来に強い危機感を持っています。地球の人口は増えているのに、温暖化で耕地面積が減る。食べるものがなくなるのではないか。資源を大事にしなければならないことは骨身にしみています。おからも、以前は飼料に使われていましたが、今はほとんど焼却処分されています。もったいない。そして、食を守っていかなければならない。そんな思いがあります。

−目新しい商品だけに、普及させるのも大変ですね。
 料理の仕方を学んでもらおうと、月に1回のペースで教室を開いています。料理する楽しみも味わってもらうのが狙いです。

−今後の取り組みについての考えを。
 うちの基本理念は、安心・安全、ヘルシー、そしておもしろいもの、話題を提供していくこと。これからも、半年に1つのペースで新しい商品を出していきたいと思っています。楽しみにしておいてください。
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