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報道記録
報道年月日 2013/07/01
報道機関名 循環経済新聞
会員名 宇部興産㈱
タイトル 微粉炭火力発電に木質チップ混燃
報道記録の内容  大手化学メーカーの宇部興産は、山口県宇部市にある微粉炭火力発電所で、石炭と木質チップを混焼し、年間役20万㌔㍗を発電している。解体系チップを年間8万㌧投入することで、CO2排出量を年間約10万㌧削減する。
 同社は、2004年3月、石炭専焼の火力発電所の稼動を開始し、06年7月にバイオマス燃料化設備を増設。同年にRPS法の認定を受けたが、13年3月にFIT認定を取得し、移行した。発電能力としては、出力21万6000㌔㍗のうち、約6-7%を木質バイオマス発電が占める。
 木質チップの調達は、子会社の宇部興産セメントサービスが担当。発電所に併設したストックヤードには廃木材4000㌧の保管が可能で、自社生産の他、近隣業者(山口県内・九州北部)から廃木材かチップの状態で買い取っている。
 同発電所では、石炭をミルで粉砕し、微粉炭にして投入する。一般的には、石炭専用のミルに木質チップを混ぜ、混合粉砕してボイラーに投入するが、同社の場合、独自のチップ専用ミル(処理能力=1時間当たり13㌧)を併設し、混合ではなく単独粉砕することで、バイオマス混焼率を向上させている。石炭使用量の10%ほど排出される石炭灰は、社内のセメント工場で全量再利用している。
 同社担当者は、「石炭に比べ、木質バイオマス発電は燃料供給設備の摩耗が激しく、変調をきたしやすい点もあるが、FIT認定を受け、再生可能エネルギーのさらなる創出に貢献したいと考えている。今後も混焼を続け、石炭の投入量やCO2を減らしていく」と話した。
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