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報道記録
報道年月日 2014/01/14
報道機関名 循環経済新聞
会員名 ㈱トクヤマ徳山製造所
タイトル ASR、容リ残さを燃料代替に 脱塩能力を引き上げ
報道記録の内容 トクヤマは塩素を多く含む廃プラスチックの使用量を拡大するため、セメント焼成工程での塩素バイパスの脱塩能力を引き上げる。特にASRや容器包装リサイクルプラスチック残さの使用を想定したもので、昨年6月に南陽工場(山口県周南市)の3号キルンの塩素バイパス増強を行い、今月には5号キルンの改修を予定している。
 同社では1999年に廃プラ破砕設備を導入し、工場系の廃プラを中心に活用してきた。現在は7台の破砕機と3系列の燃焼設備を備え、年間10万㌧を超える廃プラの破砕、燃焼能力を持つ。破砕した廃プラは窯前のメインバーナー側から吹き込み、保有する熱量のほぼすべてを有効利用している。
破砕・燃焼設備の整備だけでなく、高塩素プラや有機性汚泥などに対応するため、これまでも脱塩能力の増強を図ってきた。11年度までに捕集したバイパスダストを水洗する設備も設置している。今回、もう一段脱塩能力を引き上げることで塩素に対するリスクを解消し、ASRや容リプラ残さの使用に備える。
 同社では今後、燃料代替となる廃棄物の軸にASRを加えることを計画している。昨年9月に日産自動車やスズキなどの自動車メーカーが構成するARTの指定引取場所に選定されており、ASRの受け入れに向けた準備を進めている。来月以降から試験的に引き受け始め、塩素バイパス改修による実際の効果を見極めた上で本格的な処理に移る。試験結果を踏まえ、ASRに含まれる異物を取り除く設備の導入も検討している。
 容リプラ残さは従来から処理を行っていたものの、含まれる塩素の問題から量的にはわずかだったという。容リプラ残さの使用量も拡大させ、熱エネルギー代替率向上を目指していく。
同工場で12年度に生産したセメントは390万1000㌧だった。廃棄物・副産物の使用量合計は前年度から6%増の178万5000㌧となった。このうち、原料代替が同比7%増の172万㌧、燃料代替が7%減の6万5000㌧だった。セメント製造1㌧当たり使用した廃棄物・副産物量は458㌔㌘で過去最高となった。
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