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報道年月日 |
2014/05/30 |
報道機関名 |
山口新聞 |
会員名 |
宇部興産㈱ |
タイトル |
田村浩章・宇部興産会長に聞く㊤ 変化大きかった9年間 組織の要所に変革者必要 |
報道記録の内容 |
“有言実行”を旨に、宇部市の総合化学メーカー、宇部興産の社長、会長として計9年間にわたり陣頭指揮を執ってきた田村浩章氏(70)。山口県経営者協会長や各教育・文化団体の理事長を務めるなど、活躍の場は社内にとどまらない。6月に開かれる株主総会を経て相談役へ就任するのを前に、会社での歩みや経営理念、山口県経済、社外での活動について聞いた。
▼宇部興産での歩み
2005年6月末から4年9カ月にわたり社長を、その後4年3カ月会長を務めた。社長就任時は先輩の尽力で過去の負の遺産の整理もめどが付き、それまでの研究開発の成果が実を結びつつあり、世界同時好況にも恵まれ、07年度は最高益も記録した。しかし、終盤はリーマンショックに遭遇し、特に化学部門や機械部門で出荷が極端に落ち、非常事態宣言の下、建て直しに取り組み、つらい時期を経験した。
会長時代は代表権を外し、執行部隊から少し離れた位置から経営に取り組んだ。特に化学部門において急速なグローバル化が進展し、中国、韓国などの急速な追い上げによる大競争時代に突入し、振り返ると変化が大きい9年間だった。
この間、収益基盤の強化、成長戦略事業の拡大、連結経営の強化によるグループ力の発揮、財務体質の改善、ガバナンスの強化などに取り組んできた。財務体質面では最悪期の格付けダブルBマイナスから念願のAマイナスまで改善が進んだ。成長戦略事業では優先的な設備投資に取り組んできたが、日本の家電・情報・電子分野の失速と、それまですみ分けしていた化学業界が一斉に似た部門に進出し、中国、韓国の追い上げもあり、当初のもくろみが達成されていない。
主力のナイロン原料のカプロラクタム部門ではここ2年、中国で増設、新設競争が起こり、堺工場の生産を停止した。大きな事業撤退ではこの堺工場とアルミホイール部門があるが、協力企業に多大な迷惑をかけ、社員には配置転換などで苦労をかけた。撤退の意志決定が人員問題を含め一番悩んだところだ。
▼経営者として必要なことは
「経営理念・ビジョン・行動指針の徹底」「会社のあるべき姿の明示」「情報と方針・戦略の共有化」「一人一人が生き生きと活躍できる状態を作り上げる」こと。富士ゼロックス社長を務めた小林陽太郎氏の言葉にもあるが、いかにスーパーな会長や社長がいても企業は彼らだけでは成立しない。常にトップを支える真の変革者たちが組織のあるゆる階層の要所要所に必要だ。
▼これからの執行部に求めることは
これまでの方針の見直しも含めさらに磨きをかけて貪欲に取り組んでほしい。失敗を恐れず積極果敢に。野武士集団の気概を取り戻してほしい。
▼これからの宇部興産像は
今後とも特殊化学事業を中心に成長していくべきだ。UBEグループの特徴でもある複合経営も一方にあり、外部環境の大きな変化に対しては複合経営の強みを発揮してきた。ただ、全部門に平等に大胆な設備投資を行う力はまだ備わっておらず、内需中心の建設資材、エネルギー環境部門の収益力をさらに強化して基盤を支え、特殊化学部門や機械部門でグローバル展開し、規模・収益力の飛躍を図ってほしい。
化学部門の復活は喫緊の課題だが、現在竹下道夫社長を中心にグローバルベースの大競争時代に対応すべくUBEグループを挙げて「チェンジ&チャレンジ」を旗印に取り組んでいる。優秀な人材と多くの技術基盤があるので必ずやこの正念場を乗り切り、さらに飛躍できると信じている。
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