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報道年月日	2008/03/04
報道機関名	中国新聞
会員名	中国特殊グループ
タイトル	産廃を再生　セメント化
報道記録の内容	中国新聞　中国経済面　新・企業群中国特殊グループ（周南市）産廃を再生　セメント化エコ企業への転身図る　工場や民家から排出される廃棄物の収集、処理に携わってきた中国特殊グループ。産業廃棄物をセメント原料にする独自の技術で、製造業への進出を果たした。本格的な循環型社会の到来に向け、産廃を再利用する原料化設備の充実に力を入れる。ごみ処理業からリサイクル事業へ−。時流に合わせた転身を図っている。（山瀬隆弘）　「産廃のセメント原料化がようやく認知されてきた。最近は毎日、新しい顧客から問い合わせが入る。」中国特殊の子会社「リライフ」（下松市）リサイクル事業部の上野泰郎部長が顔をほころばせる。　売上高が１．５倍　リライフは2005年7月、約５億円の投資でセメント原料化設備を稼働させた。工場や建設現場の汚泥やがれきなどの産廃を搬入。磁石を使った選別機で金属くずを除去し、石灰などの改良材を加えてセメント原料に仕上げる。全量を周南市の総合化学メーカーに出荷。08年7月期の売上高は、前期比で1.5倍を超える１億５千万円以上を見込む。　リライフの社長を務める中国特殊グループの吉本英子代表は「循環型社会の形成を急ぐ国の方針や広島、北九州両市での産廃処分場の容量の逼迫などが追い風になった」と好調を分析する。今秋には、これまで難しかった塩分を含む汚泥を再資源化するための脱塩装置を新設する予定だ。　セメント原料化事業の売り上げは、10年7月期の５億円を目標に掲げる。吉本代表は「グループは時代の流れに応じて、業態を変えてきた」と強調。「近い将来、リライフがグループの中心を担うようになる」と意気込む。　中国特殊は、し尿処理業として1960年代に創業。民家や企業の固形ごみを収集する「吉本興業」（周南市）と連携し、周南地域の廃棄物処理に取り組んできた。下水道の普及に伴ってし尿処理件数が減ると、中国特殊は下水管のメンテナンスにも事業を展開。さらに、一般家庭の排水管の洗浄にも乗り出した。　勉強会を開催　中国特殊の橋本ふくみ社長は「中国特殊が積み上げた40年以上の実績が取引先の信頼をつかみ、グループを支えている」と胸を張る。グループ各社の営業、研究部門を同社に集約。幅広い種類の廃棄物処理やリサイクル事業を一括してアピールし、顧客への訴求力の向上に努めている。　また、廃棄物処理業のイメージチェンジにも務めている。社員はもちろん、同業者や周南市職員を招いた勉強会を昨年から年１回、始めた。ごみ収集の位置付けが、リサイクル社会の源流となるよう意識の変革に挑む。　し尿処理では、におい対策の新技術も研究する。中国特殊がグループ外の企業や学識経験者と共同で開発するバキュームカー向け脱臭装置だ。くみ取り時のにおいの解消を目指す。　「度重なる法改正や環境保全の意識の高まりから、廃棄物処理の業界を取り巻く状況は変化が著しい」と橋本社長。「取引先企業や地域住民のニーズの変化をしっかりと見極め、従業員も含めてハッピーになれる環境企業を目指す」と力を込める。中国特殊グループ　吉本英子代表　廃棄物処理業の役割は今、大きく変わろうとしている。ごみ収集業は、汚水や産業廃棄物の再資源化など環境保全の担い手として転身する時期を迎えているからだ。企業の廃棄物処理も厳しくチェックされる時代となった。適正な処理のために投資する流れは、私たちにとって初めての追い風となっている。　「すべては、次世代のために」がモットー。たゆまぬ技術革新で廃棄物のリサイクル率を１００％に近づけ、次世代の環境を守ることで地域社会に貢献したい。＜中国特殊グループ＞　中国特殊を中心に子会社２社、関連会社１社で構成する。中国特殊は周南市のし尿処理業の経営者７人の連合企業体を前身として、1966年に創業。グループで周南市と下松市の計３カ所に主要事業所を置く。2007年7月期の連結売上高は１０億２０００万円。グループの従業員は８２人。
関連URL	(1)中国特殊グループＨＰ(別ウィンドウ)

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