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報道年月日 |
2014/09/24 |
報道機関名 |
環境新聞 |
会員名 |
中国特殊㈱、㈱吉本興業、㈱リライフ |
タイトル |
「誇りの持てる企業」を目指す ダチョウ飼育でリサイクル 顧客の「困りごと」に的確に対応 |
報道記録の内容 |
山口県周南市に拠点を置く中特グループは、持ち株会社「中特ホールディングス」のもと、4つの事業会社で廃棄物の処理・リサイクルや下水道事業などに取り組んでいる。ユニークな事業を数多く展開しており、ダチョウを飼育しスーパーや飲食店から排出される食品廃棄物を餌とする食品リサイクルを実施。さらに最近ではダチョウが産む卵を活用したハウスダスト用スプレーも商品化した。このほか脱塩・脱水処理施設による汚泥リサイクルや、BtoCでは遺品整理などの相談業務にも力を入れる。「いつも明るく元気よく、関わる人たち全てに元気を与えるグループになろう」をスローガンに掲げる同グループは、役員の全員が女性という、廃棄物処理業界では異色の存在だ。
同グループは吉本英子グループ代表、中特ホールディングスの橋本ふくみ社長、吉本興業の吉本妙子社長と女性3人が役員に名を連ねる。現在は橋本社長がグループの中心的な役割を務める。液状廃棄物などを扱う中国特殊、固形廃棄物を処理する吉本興業、産廃のリサイクルなどを行うリライフ、中国特殊と別のエリアを担当する藤井興業で構成される。2012年4月に中特ホールディングスを設立して持ち株会社制に移行した。
以前から食品リサイクルの実施を検討していたが、設備投資やランニングコストなどの面で二の足を踏んでいた。そんな時、橋本社長の脳裏に昔知人が言っていた「ダチョウは何でも食べる」という言葉がよぎったという。その後リサイクル工場の施設内でダチョウ飼育を開始。野菜くずなどの廃棄食品を有価で買い取って餌にした。「7羽のダチョウでスタートしたが、1羽当たり1日10㌔以上の餌を食べ非常に良い成果が上がった」と橋本社長は話す。
飼育を続ける中で予想外のこともあった。それは、メスが年間140個ほども卵を産むことだ。「これを何か有効活用できないか」ということで、京都府立大学生命環境科学研究科動物衛生学研究室との産学連携による研究に着手。卵を活用した新規有用素材の開発に成功した。さまざまなアレルギー疾患を誘発するとされるハウスダストに対する抗体をダチョウから大量作製し、家庭用のハウスダスト抗体スプレーを製造するこれまで例のない取り組みだ。
卵1個から約2㌘の抗体が精製され、約1千個のスプレーが製造できるという。すでに中特ホールディングスや関西地区のドラッグストアなどで販売を開始。徐々に販売地域を拡大していく方針で、東南アジアなど海外での販売も計画する。「今やダチョウは中特グループの広告塔的な存在」だという。
この他の独自の取り組みとしては、リライフで行っている脱塩・脱水処理施設での汚泥リサイクルなどがある。工場などから発生する無機汚泥のうち、無機塩素含有量がセメント原料として受け入れ基準を超えた廃棄物を、フィルタープレスを用いて洗浄(脱塩)、脱水してセメント原料にする。「脱塩処理のために水で洗浄するのは通常コスト面などで困難だが、隣接する周南流域下水浄化センターの滅菌処理水を有効活用することで実現した」ということだ。リサイクルの状況について吉本社長は、「汚泥は約99%リサイクルを実施している」と説明する。
8月に一部グループ内で事業分担の見直しを行い、吉本興業の産廃部門をリライフに移管した。産廃部門を切り離した吉本興業では一廃とともに、「高齢化社会に対応し、生前整理・遺品整理などの個人顧客向けのサービスに注力していく。終活セミナーなども開催していく」と吉本社長。グループで顧客の「困りごと」に対して的確に対応するサービス窓口「ポータルハートデスク専用ダイヤル」を設けている。
橋本社長は就任から8年を迎える。「就任当時は昔の業界の雰囲気を引きずっていた。内部をきちんとすることに取り掛かって、組織を変えるのに5年かかった」という。ばらばらだったグループ各社を組織化し、役割分担を明確化した。この間大幅な人材の入れ替えも余儀なくされた。現在は「新しい人材を確保して、ようやく組織が確立し軌道に乗ってきた。社会からの評価が変わってきたことを社員が実感している」という。「誇りを持てる企業」を理念に掲げ、今後はさらなるグループの成長・拡大を目指す。 |
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