|
 |
|
売ります・買います・ 提供・受入・融資します情報 | イベント情報 | 環境法令情報等 | 掲示板 | 会員限定情報 |
 |
 |
 |
 |
 |
報道年月日 |
2015/01/06 |
報道機関名 |
山口新聞 |
会員名 |
山口銀行 |
タイトル |
新春インタビュー 福田浩一・山口銀行頭取 個人消費の回復が鍵 地方活性化へ規制緩和を |
報道記録の内容 |
日本経済は個人消費の一部に弱さが残るものの、安倍政権の経済政策、アベノミクスでデフレ脱却の道筋が示されつつある。山口県内でも有効求人倍率の高水準の維持や所定内給与がプラス基調になるなど雇用所得環境は底堅い。2015年の地域経済はどうなるのか。山口銀行の福田浩一頭取に聞いた。
▼昨年の県経済を総括すると
年初はアベノミクス効果で株高・円安の後押しがあり、自動車や化学など主要業種が活況だった。4月の消費税増税後は個人消費の反動減が長期化したが、企業収益などの企業回りは比較的順調だった。現状は足踏み状態にあるが、1年を総括すると前半がよかったので、総じて悪い年ではなかった。
▼景気自体はそれほど悪くない?
超円高など五重苦、六重苦を抱えていた3年前と比べると、企業の収益状態は悪くない。個人所得も増えており、業績連動部分の一時金などに限らず、毎月の所定内賃金が上がってきている。皆さんの懐は少しだが豊かになっている。このところの原油安傾向は個人消費などプラスに働くだろう。(物価高を押し上げる)円安が少し落ち着けば今年はよい方向にいくと期待している。
▼今年の日本経済、県経済の展望は
全国、山口ともに企業回りには明るい兆しがあり、この流れをどう個人消費の回復に結びつけるかが鍵だ。景気自体は悪くはないが将来への不安があり財布のひもが緩んでいない。当行も預金額が増えている。この流れを変えるには賃金の引き上げが欠かせない。当行も昨年17年ぶりにベースアップをし若年層や子育て世代に手厚く配分した。企業ができるだけ賃上げし、実質賃金の上昇を通じて消費に回るようにすれば経済は好循環していく。「貯蓄から消費へ」の流れを生み出せればアベノミクスの成功が見えてくる。
▼安倍政権が大きな柱に掲げる地方創生特区への期待、注文は
農業分野や医療分野の自由化など規制緩和を通じ、地方活性化につなげてほしい。たとえば小泉政権時代の郵政民営化の時に、雰囲気としては何か新しい波が出てきたという感覚があった。「世の中が明るくなるんだ」となれば、皆が挑戦しようという気持ちになり、消費に向かっていく。
▼県内は人口減少や高齢化に直面する。地方創生に向けて1次産業の振興策などは
1次産業向けに私たちもサポートしたい。ただ銀行からすると、農地を担保に取れないなど農業への融資には制約があり、多額の融資が難しい。こうした部分も含めて、第3の矢で規制緩和を進めてほしい。
▼創業以来、地域活性化を使命に掲げている
新しい試みとして起業家の息吹を応援しようと、クラウドファンディング(インターネットを通じて小口資金を集める手法)の運営会社を山口大学発ベンチャー企業や県内企業18社と4月に立ち上げる。女性起業家の支援も近く始める。また産業振興のため、やまぎん地域企業女性基金やビジネスマッチングなどを行っており、引き続き地域に貢献したい。
▼山口銀行の今年の展望を
地方銀行の再編が注目されるが、当行が先鞭(せんべん)をつけることができ、もみじ銀行(広島)と経営統合して山口フィナンシャルグループ(FG)を2006年に発足し、11年には北九州銀行を持つことができた。グループ力を強化するために3行の人事制度を来年4月に一体化させる方針で、グループ間で人材の活躍の場を広げたい。行員も同時期に山口FGの社員にする計画で、3行や証券会社などに配属していくという形を考えている。山口FGに本部機能を移して業務を効率化し、3行は営業と審査など小さな本部が理想だ。来年は山口FGの設立10周年で、①中四国地方で最大かつ最高のグループ②総資産10兆円の金融グループ③アジアに強い金融グループ―という当初の目標に向けて着実な歩みをする年にしたい。
《ふくだ・こういち》1976年、慶応大学経済学部卒。山口銀行長府東支店長、香港支店長などを経て2002年取締役東京支店長、04年代表取締役頭取。06年山口フィナンシャルグループ代表取締役社長。中国経済連・九州経済連各副会長、慶応大評議員。61歳。 |
関連URL |
|
|
|
|
|
 |
|
|
|
 |
 |
 |
|
|
 |
|