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報道年月日 |
2015/01/30 |
報道機関名 |
中国新聞 |
会員名 |
マツダ㈱防府工場 |
タイトル |
マツダ メキシコ工場稼働1年 10万台突破 異例の早さ ことし後半フル稼働に 国内生産維持が課題 |
報道記録の内容 |
マツダのメキシコ工場は今月、稼働を始めて1年を迎えた。工場を運営する現地法人の江川恵司社長は「おおむね好調」とし、ことし後半にフル生産になる見通しを示す。為替の影響を受けにくくするため異例のスピードで立ち上げたが、日本国内の生産維持という課題も浮かび上がっている。
昨年12月下旬、メキシコ工場の生産台数が累計10万台を突破し、同工場で式典があった。10万台目となるデミオが敷地内をパレードし、約5千人の従業員が祝った。1年弱での達成は、中国やタイの工場より早い。「量産開始や車種の追加など、かなりのスピード感を持って臨んだ。相当な緊張が続く1年だった」と江川社長は話す。
メキシコは昨年1月、アクセラの生産で稼働を開始。7月に夜勤を始め、10月にはデミオを造り始めた。12月末までの生産台数は10万1769台。稼働の初年にもかかわらず、海外で本格生産する4工場で中国の南京工場に次いで2番目に多い。マツダの海外工場の1年目としては、異例の急拡大を遂げた。
年産25万台に
今夏からはトヨタ自動車向けの小型車を生産し、ことし後半には年産能力25万台を使ったフル生産に入る見通しだ。従業員の定着など課題はあるものの、順調な滑り出しと言える。
背景には、メキシコから輸出している北米や欧州での販売増のほかに、日本の生産の一部をメキシコに振り分けたことがある。
昨年のマツダの国内生産は93万4300台。世界販売が2004年以降で最高を記録する中、前年比3.3%減と3年ぶりのマイナスとなった。昨年8月、欧州向けのアクセラの生産が防府工場(防府市)からメキシコに移った。防府には、生産の落ち込みを防ぐため本社宇品工場(広島市南区)からデミオを移管。その結果、昨年の生産台数は防府が0.8%減、本社宇品は5.3%減となった。
振り分け焦点
今後焦点となるのは、国内とメキシコの間で、アクセラ、デミオの生産をどう割り振るかだ。マツダは「市場の動向を見て決める」と説明。江川社長は「地元経済を守るには、日本の生産を減らしてメキシコに持っていくことはできない」とし、国内工場に大きな影響は出ないとする。
ただ、ある部品メーカーの社長は「マツダは投資を回収するため、海外販売が減ってもメキシコの稼働率は大きく落とさないだろう」とみる。「来年以降は新型車効果も薄れてくる。国内の生産減につながらなければいいが」と懸念する。 |
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