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報道記録
報道年月日 2015/04/09
報道機関名 山口新聞
会員名 やまぐちエコ市場事務局
タイトル ペレットストーブを活用 イチゴ栽培で使う加温装置 岩国の柴田さん 環境にやさしい農産物アピール
報道記録の内容  岩国市周東町のイチゴ農家、柴田洋平さん(33)が、ハウス栽培で使う加温装置を従来の灯油ボイラーから環境への負荷が少ない家庭用木質ペレットストーブに替え、イチゴの試験栽培に取り組んでいる。
 柴田さんは、1年間の研修を経て昨年4月にイチゴ農家として独立。約200平方㍍のハウスに49.5~132平方㍍用の家庭用ペレットストーブ1台を設置し、低温に強い品種、かおり野を栽培している。
 ペレットストーブは、間伐材などから作られるペレットを燃料に使用。ペレットの燃焼で排出される二酸化炭素(CO2)は、木が成長過程で吸収したもので、大気中のCO2量の増減に影響を与えないとされる。
 柴田さんは、自宅にペレットストーブを取り付けたのを機に、価格が不安定な化石燃料に頼らず、地球温暖化の原因になるCO2の排出量を減らしたいとの思いで試験的に導入した。
 冬場は夜間に12、13時間程度、ペレットストーブをたく。バーナーを使ってペレットに点火したり、灰の掃除をしたりと、スイッチ一つで稼働する灯油ボイラーに比べて手間はかかるが、イチゴの生育に問題はなく、燃料費は3分の2に抑えられたという。多いときには一晩に木質ペレットを15~18㌔使うため、ストーブのタンクには入りきらず、専用の容器を取り付けるなど工夫している。
 大気中のCO2を増やさない「カーボンオフセット」のイチゴとして販売することも検討しており、「環境に優しい農産物を選びたい人にアピールしたい」と意気込む。
 木質燃料の活用を促進するため、県と木原製作所(山口市秋穂西)は共同で、県内農家の規模に合わせた小規模の木質ペレット加温機の研究を2013年度に始めた。同社は、燃費の向上や使用後の灰の処理を簡単にする改良を加え、灯油と比べて燃料費を30%削減することを目標に、16年度の実用化を目指している。
 木原利昌専務は「実用化への手応えはあり、カーボンオフセット商品として農産物を売り出すなど、メリットを最大限に生かしてほしい。将来的には県内の林業振興にもつながれば」と話した。
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