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報道年月日 |
2015/08/17 |
報道機関名 |
日本経済新聞 |
会員名 |
やまぐちエコ市場事務局 |
タイトル |
フッ素をリサイクル ガラス研磨に使用 ミライエなど 新吸着システム開発 |
報道記録の内容 |
汚泥処理のミライエ(松江市)とリサイクルの鳥取再資源化研究所(鳥取県北栄町)は共同で、ガラス素材を使う半導体や液晶などの生産過程で大量使用するフッ素を再資源化する。今まで廃液を埋め立て処分してきた企業や工場にリサイクル技術や設備を売り込む。中国からの輸入に頼っているフッ素の安定確保につながる。
フッ素リサイクルの中核技術は廃ガラスを原料にした有害物質の吸着剤「ポーラスアルファ」を生産している鳥取再資源化研究所が開発した。2012年にフッ素吸着能力の極めて高いガラス発泡剤の生成に成功。新素材を活用して廃液からフッ素を低コストで抽出するシステムを鳥取大学の中野恵文名誉教授や鳥取県と共同で特許申請した。
新システムでは物質吸着能力を左右する表面積を飛躍的に高めたガラス発泡剤を使う。内部が軽石状の通常のガラス発泡剤で1グラムあたりの表面積が80平方メートルだが、新素材は300~400平方メートルの表面積を実現した。
吸着力の向上で、ガラス発泡剤の投入量が少なくて済むうえ、フッ素抽出の工程でも低コスト化を実現できる。最終的に、純度の高い固形のケイフッ化ナトリウムと濃度の低い排水に分離する。
汚泥などのスラッジ(廃棄物)が生じず、廃棄物処理費用が大幅削減できる。ケイフッ化ナトリウムは、そのままフッ素の原料として販売できる。
汚泥脱臭システムで「ポーラスアルファ」の使用実績があるミライエがリサイクル技術と設備の販路開拓を担当する。廃液を工場から持ち出さずに処理するために、工場敷地内に設備を設置する。1工場あたりの設備導入コストや吸着剤の販売価格などは今後詰める。
ミライエは7月に技術開発支援のリバネス(東京・新宿)が島根大学と共催した技術系ベンチャーの「発掘育成コンテスト」に参加。ガラス発泡剤を利用したフッ素リサイクルの事業計画で優勝した。
リバネスの丸幸弘社長は「環境問題や希少資源の確保など幅広い課題の解決に結びつく可能性がある」と評価した。ミライエは9月に東京での最終選考会にも参加。金融機関やファンドなどに事業内容を説明し、出資や融資を募る。
▼フッ素 建材や自動車部品、液晶画面、半導体など様々なガラスの研磨に使用する。原料は蛍石。日本の国内需要は年間10万トン程度で、ほぼ全量を中国から輸入している。蛍石の主要生産国はメキシコやモンゴルなど一部地域に限られ資源の枯渇が懸念される。
ガラスを研磨した後のフッ素混合物は超強酸性だ。中和のために水で薄めたうえで石灰を大量投入する。廃液はほとんどが最終処分場で埋め立て処理されている。
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