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報道年月日 |
2015/08/20 |
報道機関名 |
日本経済新聞 |
会員名 |
エコ市場事務局 |
タイトル |
〈点検 建材市況〉太平洋セメント社長 福田 修二氏 セメント 内需、下期から盛り返す 値上げ道半ば、 |
報道記録の内容 |
――セメント需要が減っています。
「2014年度のセメント内需は4555万トンで13年度比5%減少した。今年4~6月の販売量は前年同期に比べて5%減った。前年が公共事業の影響で販売が伸びたことの反動だ。ただ、6月は前年並みに戻しており、下半期から需要は盛り返すだろう。15年度では4600万トンと前年度並みを見込んでいる」
「内需の内訳は官需と民需で半々だ。官需は2300万トンで、東北の復興や災害復旧向け需要がある。防災や減災でのインフラ整備、橋や道路のリニューアルでの公共事業は生活を守るうえで必要だ。民需は消費増税の影響で昨年度は住宅着工が落ち込んだが、着工面積でも回復の兆しが出ている。企業の国内回帰で設備投資も上向くので2300万トン程度は出るだろう」
――昨年は1トン500円の値上げを打ち出し受け入れられました。再値上げはありますか。
「太平洋セメントは以前からセメントの安定供給のためには1トンあたり1000円の値上げが必要と訴えている。プラントの設備維持や輸送船など輸送能力を確保するにもコストがかかるからだ。昨年の値上げでは不十分で値上げは道半ばだ」
「ただ、無理に値上げを求めても長続きしない。主要な買い手の生コンメーカーに対しては技術支援をしたりして受け入れてもらえる環境を整える。次の値上げの打ち出し時期を考えたい」
――20年の東京五輪までは需要も期待できそうですが、その後をどう見ますか。
「東京五輪と東北復興向けの需要が落ちつけば4400万トンまで内需は減ることも考えられる。ただ、人手不足などで工事が進まず建設工事が後ずれする物件もある。五輪後に需要が急減することはないだろう」
――過剰設備の問題が浮上しませんか。
「設備廃棄はないと思う。セメントは10年度に4161万トンまで内需が落ち込み、その間に設備廃棄を続けてきた。その後に需要が盛り返してきたが、能力増強の投資には取り組んでいない。輸送船も廃船の時期を延ばして使っている」
「海外市場に力を入れる。当社は15年度に14年度比2割増の360万トン輸出する。内需の落ち込みという面もあるが、アジアでのセメント需要は今後も拡大するし日本品に対する信頼も高い。輸出を余剰分のはけ口ではなく、事業の一つととらえている。海外のセメント価格も上がっているし円安も追い風だ」
【記者の目】生コン出荷低迷 需給改善策必要
福田社長はセメント再値上げを検討しているが、仮に打ち出しても需要家の生コン会社の抵抗は必至だろう。セメント需要の回復を見込むが、現時点ではまだまだ力強さに欠ける。ましてや生コンの出荷は前年割れの状態が続いている。
人手不足で工事が進まず「現場作業で手間のかかる生コンをやめて、需要が(コンクリートブロックなど)二次製品にシフトしている」(全国生コンクリート工業組合連合会)ことが背景にある。もう一段の需給改善策が必要になる。
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