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報道記録
報道年月日 2021/07/01
報道機関名 日本経済新聞
会員名 神戸製鋼所
タイトル 神鋼、EVモーター軽量化 新鋼材開発で2割軽く 航続距離の延長後押し
報道記録の内容  電気自動車(EV)の軽量化につながる素材の開発や増産が相次いでいる。神戸製鋼所はEV用モーターを2割軽くできる鋼材を開発した。住友電気工業などもモーター向けの高機能電線を増産する。軽量化により課題だった航続距離が伸びて利便性が高まれば、脱炭素に欠かせないEVの普及の後押しとなる。

 通常のモーターは磁気が流れやすい鋼材に電線を巻き付けて構成する。出力は磁気の流れやすさや電気が流れる量が左右する。PWCの2019年の調査によるとEVでガソリン車(重量1100キログラム)と同程度の航続距離を実現すると重さは約1.6倍になるという。一般的に現在のEV用モーターの重さは30~40キログラムで、車両全体の数%を占めるといわれている。
 神戸製鋼が開発したのは「アキシャル型」と呼ぶモーターの中核部材に使う鋼材。断面が1辺0.7ミリメートルの六角形の線状の鋼材で、炭素の含有割合を0.01%以下と一般的なものと比べ大幅に抑えて磁気を通りやすくした。モーター向けの線状の鋼材は世界的にも珍しい。
 現在EVで主流のモーターの「ラジアル型」では薄い板を打ち抜いて重ねた鋼材を使用している。神戸製鋼の新素材は80本程度の線を束ねて形状を整えることができ、モーターの形を自由に加工しやすい。打ち抜いて加工する従来タイプに比べて無駄な部分を省ける効果もあるため、軽量化につながる。新しい鋼材で試作したモーターは同じ出力のものと比べ、2割軽くできた。
 4月に事業化に向けた専門組織「磁性材マーケティング開発室」を立ち上げ、まず自動車会社へのサンプル出荷をめざす。モーター製造のコストは従来と同程度に抑えられるという。
 EV向け高機能の線材を製造する住友電工と昭和電線ホールディングス(HD)も増産に動いている。両社が増産するのは、断面が長方形の「平角線」と呼ぶ線材で、断面が円い一般的な素材と比べ隙間なく鋼材に巻き付けられ使用量を抑えられる。モーター全体でみると一般的に約15%軽くなる効果があるという。
 住友電工は22年度までに19年度の3倍に生産能力を高める。昭和電線HDは22年度までに10億円を投資し19年度比で売上高を5倍にしたい考えだ。
 EVに使うリチウムイオン電池でも新素材開発や増産が相次ぐ。住友化学は主要4部材の一つである正極材でEV用を開発した。従来品に比べ電池容量を2~3割増やせ、同じ容量ならその分軽くできる。三菱ケミカルは電解液の年産能力を23年までに9万トンと約5割引き上げる。同社の製品は高い出力と耐久性が両立しており、EVの長距離走行につなげられるという。
 各国の政策もあり、EV市場は今後も世界で拡大する見通し。英調査会社IHSマークイットはEVの世界生産台数が25年に1184万台と20年の5・3倍に高まると予測する。ホンダは4月に40年までに世界での新車販売の全てをEVと燃料電池車(FCV)に切り替える計画を発表したほか、米ゼネラル・モーターズ(GM)も同様の構想を持つなど、既存の自動車メーカーもEVシフトを加速させている。
 EV普及に向けた課題の一つが航続距離とされている。足元の電池容量1キロワット時あたりの走行距離を示す「電費」は現在7キロメートル程度。EV普及には車両の価格引き下げや充電スタンドの整備などとともに、軽量化による電費改善が欠かせない。
 日本の素材メーカーは現在もEV部品の素材で存在感を発揮している。市場拡大が見込める中で技術力を発揮する余地は大きく、各社の取り組みが今後も加速しそうだ。






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